最近、大阪の西成近辺に住んでいる友達ができて、西成に行く頻度もかなり増えたので、西成に関する本を読んでみることにしました。
以前から、筆者の國友氏が、丸山ゴンザレスさんの裏社会ジャーニーに出演されて、書籍の紹介などをされていたことが印象に残ったので、Amazonのキンドルにて購入。
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ルポというのは、ルポタージュを略したもので、現場報道という意味です。
もともと筆者の國友氏が何が何でも西成を取材してやるという熱量があっというより、筑波大学という名門を卒業しながら、定職につけず、フリーライターからこの西成を取材されたということです。
何か社会的意義や問題提起を含むという従来のルポのイメージと違い、実際はブロガーやyotuuberのような体験記や経験談をそのまま赤裸々に語っている。
そのため、完全に人生から落ちたわけでもなく、薬物中毒やヤクザになっているわけでもなく、東京には彼女がいるという國友氏がある種、見下したような書き方になっているという点が、面白くもあり、アマゾンレビューでは批判点にもなっている。
特に全体を通して興味深かったのが
最初は筆者が、あいりんセンターで仕事を探すのだが、現場の経験が全くない筆者は基本、契約型ではなく現金型（その日働いて受け取る）しかできないのだが、募集はほぼない。
この現実を受けて、筆者は自分がちっぽけな存在であるという無力感を実際に感じている。
さらに、実際に現場に赴くと、自分とサラリーマンの差であったり、現場でもうまく仕事ができないということに葛藤も覚えていた。その中でも飯場（労働者の宿泊施設）の飯がうまいとか、同じ労働者のギャンブルや食事模様のレポートはみていて面白い。
最終的に短期間の飯場ながら、終わることがうれしく、ここで一生暮らすと考えると人間をやめたくなるという考えになるらしい。
実際に１日くたくたになるまで働いて、４千円の前借をして、つまみとビールをたらふく飲む。そういう生活も人間としての生を全うしているようにも見える。
その後、飯場の住人のエピソードや、貧困ビジネスや薬の取引など、西成あいりん地区でよく取り扱われている話題をダイジェスト形式でお伝えする。
最も強烈だったのが、LGBTのいわゆる発展場で、HIVを発症している人が集まる場所があるということ。なかなかの闇だ。
後半には、簡易宿屋のドヤで筆者は働くことになる。ドヤには日雇い労働者、本当に短期的に泊まりに来た人、そして生活保護者が住んでいる。日雇い労働者が生活保護を差別するという一種のヒエラルキーが形成されている。
同じような日常を繰り返しながら、国民の税金で生きてはいるが、ホテルスタッフには横柄な態度をする生活保護者に対して、筆者のうっぷんがたまる。
今日も生活保護の身体から出たスーパー玉出の弁当でできたクソがこびりついた便器をブラシでこすっている。バカじゃねえか、俺はなんのために働いている？なんのために生きている？こいつらのクソをこするため？（ルポ西成より引用）
ルポタージュでここまで主観的な思いを吐露しているものはなかなか少ない。おそらく筆者がルポライターとして経験をつめば、もう少しオブラートにつつんだり、客観的な文章になると思うが、そのあらあらしさが逆に生々しくも、迫力がある。
七 つの 大罪 パチンコ 評価
私は京都の人間だが、西成から新世界の通天閣の混沌とした雰囲気はかなり好きです。
過去にも有名なホルモン屋のやまきについてのレポートも記事にしましたし、ルポ西成でも取り上げられており、秘密のケンミンショーなどでも取り上げられた、マルフクにも最近行きました。本当に素晴らしい店でした。
（シマチョウのぷりぷりの脂身を食べた後に、ビールで流し込む。食べ終わった後はタバコを吸う、最高の大人の贅沢である）
（価格は本当にやすく、最高のセンベロともいわれています。８時から現在は２１時ぐらいまで営業ですが、朝からずっと客がたえないとのこと）
私は下痢気味で、おなかが弱いのだが、西成に住んでいる友達にそのことを話すと
「それなら玉出の弁当食べたら鍛えられるで」
と笑顔で答えた。ちなみにこの友達は２０代の女性である・・・
スーパー玉出は大阪を中心にチェーン展開している。パチンコ店のような名前と、格安の弁当などが売りになっている。あまりにも安いため、食材の心配がされているが、多くのyoutuberが弁当を食べている動画をアップしているが、実際はおいしいらしい・・・機会があったら食べてみたい。
あいりん地区周辺は、確かに独特な雰囲気なのですが、一歩でるとかなり大きいドン・キホーテがあったり、コンビニも複数ありますし、新世界方面に行けば、観光名所が複数あるため、ルポ西成で、西成に興味のわいた方は、地下鉄「動物園前」周辺を探索してみることをお勧めします。
